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山陽新聞『一日一題』3月2日

『感謝の心』

  

 先日、平昌オリンピックが閉幕しました。日本人選手たちの大活躍で、メダル獲得数は過去最多となりました。

 私もテレビにくぎ付けで、活躍を見るたびに興奮して胸を熱くしました。成績もさることながら、今回、最も光ったのが日本人選手たちの振舞いではないでしょうか。礼儀正しく、敗者に対しても敬う心を忘れない姿には感動しました。そして選手たちが口をそろえて言われていたのが、「活躍できたのは支えてくれた人や、応援してくれた人のお陰です」という感謝の言葉です。

 日本人らしい、素晴らしい言葉だと思います。実はこの感謝の心は、神社をお参りする時にとても大切なのです。

 神社にお祀りしている神様は仏教やキリスト教などの一神教とは違い、八百万の神と言われています。古来より万物に神が宿ると考えられてきました。分かりやすく言えば、太陽や月、山や海、木や石など、すべてのものに神が宿っていると考えられてきたのです。すなわち、自然そのものが神様なわけです。われわれは自然に囲まれて生きています。逆に言うと、自然がなければ生きていくことはできません。神社とは本来、その生かされていることに感謝をし、自分の決意を神様に伝える場所なのです。

 オリンピック選手の感謝の言葉を聞いて、ふと考えてみました。最近、心の底から感謝したことがあったかなと。言葉では「ありがとう」と気軽に使いますが、恥ずかしながらありませんでした。

 「ありがとう」の対義語は「当たり前」です。人からよくしてもらったこと、助けてもらったこと、育ててもらったこと、便利なことを当たり前と思っていたのかもしれません。あらためて反省しました。

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